♠ 奴の名はG。

ええと、昨夜、招かれざる客がやってきました。奴の名はG。フルネームは口に出すのも恐ろしい。
それはですよ旦那、私がソファで漫画を読み耽っている時の事でやんした。
ぶぶぶ・・・ぶぶ・・ぶぃーん・・
何の音？と思い顔を上げると、黒い影がこちらへ向かって飛んでくる。
「・・カナブン？」

いや、違う！
Gだ！！

その瞬間、江戸の町にこの世のものとは思えぬ悲鳴が轟きました（江戸じゃないけど）。
風呂場に居た母は寿命が何年か縮まる思いだったそうです。すみません。
それからは、当たらぬ遠距離攻撃と打撃でヒット＆アウェイの応戦。
無事に勝利を治め、「ふははは、愚か者めが！」と吐き捨てる私。
汗をかいたので、クーラーを付けて、先刻の戦いでの我が活躍に酔いしれておりました。

・・ん？そういえば二、三日前からクーラーの機械音に雑音が混ざってるなぁ。。

シュシュは音に非常に敏感なのです。不協和音とか気持ち悪いです。地声で歌う歌手とか嫌です。
山○優の歌は聴けない、とか彼女のファンの目の前で言っちゃう奴です。（ただの無神経だ）

不安がよぎりました。「もしや・・先刻のGは捨て駒・・」

疑わしきは罰する、って言うじゃないですか。
石橋を叩いて渡る、転ばぬ先の杖、先手必勝、思い立ったが吉日、やらぬ善より する偽善！！
最近のフマキラーはGにも効く！！
やれ！シュシュ！

敵はエアコンに在り！！

エアコン内部にフマキラーを噴射！噴射！噴射！
「ふ、ふふ・・ふふっはははっ！！」

やはりそうであったか。私の耳は誤魔化せないぜ。
「音だよ。君は、不協和音だった。」

・・と、いう流れだけ書くと、シュシュはとても勇敢で好戦的な感じがしますけれど、実際はGが接近する度に「ふおっ！」とか叫びながら軽いフットワークで逃げまどい、部屋中に毒霧をまき散らすという醜態をさらしておりました。
さらに言えば、仮死状態のGを回収する術を持たず（ティッシュを隔てていても嫌だ。感触が嫌だ）、ものすんごい猫なで声で「これ取って捨ててぇ？」と父に頼む有り様。
悲しいかな、ボーイフレンドじゃなくて、父。
猫ちゃんずは見慣れないGに興味津々で、奴を物陰から追い立てる役を買って出てくれました。
こんなにサスケを頼もしいと思ったのは初めてです。人間だったら惚れてしまいます。

Gが出ると、なんだか「汝、悔い改めよ」と言われた気がしてしまうのは私だけでしょうか。
部屋の掃除をしなくては、と思い、今日は一日かけて掃除をしました。
見違える「程」にはきれいになりません。実際、見違えます（笑）。

大掃除恒例の貯金箱チェックもしました。6800円也。おお、結構貯まったんでないの？
このお金でカラオケ行こうかなぁーとも思いましたが、Gのお告げに逆らえない小市民なのでお掃除続行。
フローリングの隙間も爪楊枝でほじくり、カーテンを取り替え、死角を減らすために雑貨をまとめました。
全てはGのお怒りを恐れるがあまりに。

鼻炎持ちにはヘビー。鼻水止まらないし、唇ガビガビだし、今日一日で鼻毛が何ミリか伸びた気がします。
姫系乙女にあるまじき事態です。

「パトラッシュ、僕もう疲れたよ。」
「ワオーン、疲れた体にバブが効く。ワンワン」

入浴剤は無印良品のグレープフルーツがお勧めです。ちきしょう。